そばにいるって、君が忘れないように

ホームルームが終わり、武と二人で昇降口へと向かう。


「なぁ、のどか」と武が口を開いた。


「なに?」

「夏祭りの日って……予定あったりする?」


セミの鳴き声が不思議と大きくなった気がした。


「んーっとね……」
 

予定はない。

けど……。
 
期待はしてないけど、あの人たちが誘ってくれないかな、なんて思っている自分がいる。

でも、私が知らないだけで、あの先輩たちにも彼女がいたりして……ね。
 
今まで考えたことなんてなかったけど、その可能性だってあり得るはず。
 
私のことは、ただほっとけない後輩みたいな感じで、恋愛対象とは思っていない。
 

勝手に想像しただけなのに涙が出そうになってしまった。

 
イケメンで、優しくて、気配りができて、思いやりがあって温かい。