そばにいるって、君が忘れないように


「いじめられてるの」
 
 
気づくと私は勝手にしゃべっていた。


「まぁ! 私はいじめられる運命だから、仕方ないことなんだけどね──」

「バカじゃねぇの」

「っ……」

 
私は驚いた。

彼の顔の表情を見るために顔を動かした。
 
放たれた言葉からは想像ができないほど、創先輩は穏やかな表情をしていた。


「なにが仕方ねぇことなんだよ。なに勝手に自分の運命を決めてんだよ。のどかの人生はそうと決まったわけじゃねぇよ。自分で自分を苦しめんな、バカ」

 
強くもあたたかい言葉だった。
 
私はこの言葉を知らず知らずのうちに求めていたのだろうか。

目からはぼろぼろと、ぼろぼろと涙が流れ落ちる。


「どーせ、マキってヤツにやられたんだろ」

「えっ、なんで知ってるの?」

「なんでって、この前の件もあるし。それに、オレはなんでも知ってんだよバカ」

「バカバカって、何度もうるさいぃ」