〇聖カメリア女学園高等部の寮・出入口前(放課後)
同級生「伊織さん。今日は確かお出かけの日ですわよね」
伊織「ええ。どうしても緊張してしまいます」
伊織、いつもの制服ではなく、ベージュのワンピースに青いカーディガンを着ている
伊織、同級生が何か言いたげな事に気づく
伊織「……どうかなさいました?」
同級生「実は……先程、校門の所で、伊織さんを待っているという方をお見掛けしまして。守衛の方が、話を聞いているのですが……」
伊織「行ってみます!」
伊織、小走りに去る
同級生「念のために、遠くから様子を伺って……あら? 伊織さん?」
ぽつんと残された同級生、きょとんと小首を傾げる
〇聖カメリア女学園の敷地・正門(放課後)
伊織(誰かな。もしかして中学の誰かがからかいに来た?)
女装した涼「友達がここに通っているんです。今日は外出する予定と聞いていたので、会えるかなって思って」
伊織「りょっ」
伊織、涼の姿に驚く
涼は、制服ではなく、フェミニンな女性っぽい服装と化粧をしていた
女装した涼「あ、伊織ちゃん! やっと会えた~」
守衛「お知り合いの方ですか?」
伊織「はい。すみません、友達です」
守衛「本来、面会には事前の申し込みが必要です」
守衛、伊織の顔をちらりと見る
伊織、生徒会役員として覚えられていると勘付く
守衛「今回は特別に不問としますが、これからは気を付けて下さいね」
伊織「はい」
女装した涼「御免なさぁい」
伊織と、女装した涼、頭を下げる
守衛、門扉を開ける
守衛「門限までにはお戻り下さい」
伊織「はい。行ってきます」
伊織、歩き出す
女装した涼、その手を握る
〇町中の歩道(夕方)
伊織「涼ちゃん。何で、手、繋ぐの?」
女装した涼「いいじゃない。もしかして緊張してる?」
伊織「そうだね。涼ちゃんのその格好に驚いてる」
女装した涼、目をぱちくりさせる
女装した涼「そっちか。でも、男の格好で行くと通報されてしまうだろう? 今日は君と玲司兄さんのデートだ。せめて、これくらいはしたかったんだよ」
伊織「デートって、大袈裟」
女装した涼「デートだよ。男と女が出かけるなんてね」
伊織、涼の真剣な眼差しに、思わず竦んでしまう
同級生「伊織さん。今日は確かお出かけの日ですわよね」
伊織「ええ。どうしても緊張してしまいます」
伊織、いつもの制服ではなく、ベージュのワンピースに青いカーディガンを着ている
伊織、同級生が何か言いたげな事に気づく
伊織「……どうかなさいました?」
同級生「実は……先程、校門の所で、伊織さんを待っているという方をお見掛けしまして。守衛の方が、話を聞いているのですが……」
伊織「行ってみます!」
伊織、小走りに去る
同級生「念のために、遠くから様子を伺って……あら? 伊織さん?」
ぽつんと残された同級生、きょとんと小首を傾げる
〇聖カメリア女学園の敷地・正門(放課後)
伊織(誰かな。もしかして中学の誰かがからかいに来た?)
女装した涼「友達がここに通っているんです。今日は外出する予定と聞いていたので、会えるかなって思って」
伊織「りょっ」
伊織、涼の姿に驚く
涼は、制服ではなく、フェミニンな女性っぽい服装と化粧をしていた
女装した涼「あ、伊織ちゃん! やっと会えた~」
守衛「お知り合いの方ですか?」
伊織「はい。すみません、友達です」
守衛「本来、面会には事前の申し込みが必要です」
守衛、伊織の顔をちらりと見る
伊織、生徒会役員として覚えられていると勘付く
守衛「今回は特別に不問としますが、これからは気を付けて下さいね」
伊織「はい」
女装した涼「御免なさぁい」
伊織と、女装した涼、頭を下げる
守衛、門扉を開ける
守衛「門限までにはお戻り下さい」
伊織「はい。行ってきます」
伊織、歩き出す
女装した涼、その手を握る
〇町中の歩道(夕方)
伊織「涼ちゃん。何で、手、繋ぐの?」
女装した涼「いいじゃない。もしかして緊張してる?」
伊織「そうだね。涼ちゃんのその格好に驚いてる」
女装した涼、目をぱちくりさせる
女装した涼「そっちか。でも、男の格好で行くと通報されてしまうだろう? 今日は君と玲司兄さんのデートだ。せめて、これくらいはしたかったんだよ」
伊織「デートって、大袈裟」
女装した涼「デートだよ。男と女が出かけるなんてね」
伊織、涼の真剣な眼差しに、思わず竦んでしまう
