「ママ、ただ今〜お腹すいちゃった。」
「真瑠ちゃん、お帰り。」
私のママは、ピアノの先生。
いつも綺麗にしていて、私の自慢のママ。
私の通う小百合ヶ丘学園は、医進サイエンス・インターナショナル・芸術の三コースがあって、どれも全国レベルの教育を受けられる超人気校。
私は芸術コースでピアノを専攻中。きっかけはもちろんママの影響。幼なじみの瑛里も同じくピアノを勉強しているけれど、彼女は「弾ければいいのっ」タイプ。才能があるのに勿体ない。
瑛里がやる気を無くしたのは、三年生になってからかもしれないーー。
「真瑠ちゃん。今日は、シュークリーム買ってこなかったの?」
「そうなの。瑛里と一緒になっちゃって、寄れなかったんだよね。」
学校の向かいにあるシュークリーム有名店!!
水曜と金曜だけ営業で、売り切れ御免。
なかなか巡り会えない幻の味。
「瑛里ちゃん元気にしている?」
「すっごく元気!」
「昔はよくうちに遊びに来てくれたけれど、瑛里ちゃん最近は遊びに来なくなっちゃったわね。」
「そうだね…。」
私と遊ぶより彼氏と遊ぶ方が楽しい瑛里だもん、うちに遊びに来るわけがない。
「そういえば真瑠ちゃん、土曜日の予定、覚えている?」
「パパおすすめのお店でしょ!」
パパは人気グルメ雑誌「Maison de BonBon」の編集長。今度は軽井沢のお店を取材するらしく、なんと私たちも同行できることになったんだ!
「行列必須なのに、開店前にOKをもらえるなんて、さすがパパだよね。」
「朝六時に出発だから、寝坊しないでね。」
頭の中はもう、軽井沢グルメツアーでいっぱい。ダイエットは完全にそっちのけ。
妹の真子もそろそろ帰ってくる。中三で受験生!私よりもずっとしっかりしている。
小さな頃は「美人姉妹」で通っていた私たちなのに…いつのまにか離脱。
……なんてね。懐かしい。
「真瑠ちゃん、手を洗っておやつにしましょう。」
「やったね!今日のおやつは、何?」
「パパが今、特集を組んでいる全国お取り寄せスイーツの試食の残りを持って帰ってきたのよ!」
「さすがパパ!!」
こんな調子で、私のダイエットは成功するどころか、挫折の一途を辿り続けている。
このままでいいのか、私⁉︎
「真瑠ちゃん、お帰り。」
私のママは、ピアノの先生。
いつも綺麗にしていて、私の自慢のママ。
私の通う小百合ヶ丘学園は、医進サイエンス・インターナショナル・芸術の三コースがあって、どれも全国レベルの教育を受けられる超人気校。
私は芸術コースでピアノを専攻中。きっかけはもちろんママの影響。幼なじみの瑛里も同じくピアノを勉強しているけれど、彼女は「弾ければいいのっ」タイプ。才能があるのに勿体ない。
瑛里がやる気を無くしたのは、三年生になってからかもしれないーー。
「真瑠ちゃん。今日は、シュークリーム買ってこなかったの?」
「そうなの。瑛里と一緒になっちゃって、寄れなかったんだよね。」
学校の向かいにあるシュークリーム有名店!!
水曜と金曜だけ営業で、売り切れ御免。
なかなか巡り会えない幻の味。
「瑛里ちゃん元気にしている?」
「すっごく元気!」
「昔はよくうちに遊びに来てくれたけれど、瑛里ちゃん最近は遊びに来なくなっちゃったわね。」
「そうだね…。」
私と遊ぶより彼氏と遊ぶ方が楽しい瑛里だもん、うちに遊びに来るわけがない。
「そういえば真瑠ちゃん、土曜日の予定、覚えている?」
「パパおすすめのお店でしょ!」
パパは人気グルメ雑誌「Maison de BonBon」の編集長。今度は軽井沢のお店を取材するらしく、なんと私たちも同行できることになったんだ!
「行列必須なのに、開店前にOKをもらえるなんて、さすがパパだよね。」
「朝六時に出発だから、寝坊しないでね。」
頭の中はもう、軽井沢グルメツアーでいっぱい。ダイエットは完全にそっちのけ。
妹の真子もそろそろ帰ってくる。中三で受験生!私よりもずっとしっかりしている。
小さな頃は「美人姉妹」で通っていた私たちなのに…いつのまにか離脱。
……なんてね。懐かしい。
「真瑠ちゃん、手を洗っておやつにしましょう。」
「やったね!今日のおやつは、何?」
「パパが今、特集を組んでいる全国お取り寄せスイーツの試食の残りを持って帰ってきたのよ!」
「さすがパパ!!」
こんな調子で、私のダイエットは成功するどころか、挫折の一途を辿り続けている。
このままでいいのか、私⁉︎


