暦の上ではもう秋。でも、まだまだ残暑が厳しい毎日。
私のダイエットは順調に進んで、七〇キロあった体重は五五キロまで減った!残すはあと七キロ。気長に焦らず行きますか!
それより、大学入試まで残り五ヶ月。今はダイエットよりも、そっちの方で頭の中がいっぱい。
「ねえ、ぶー。帰ろうよ。」
「うん、帰ろうか。だから、いい加減、ぶーって呼ばないで!」
何度言っても、瑛里の心に私の言葉は届かない。一生分かり合えない幼なじみ。
「それにしても、ぶーすごくスリムになったよね!」
「ありがとう!瑛里にそんなふうに言ってもらえると嬉しい!」
瑛里が素直に私のことを認めてくれるなんて。なんだか、照れ臭い。
「あれ見て!隆也じゃない?女の子と歩いてる!」
「え?どこどこ?」
反対の道を、隆也が女の子と歩いている。なんだか、とても仲良さそうな雰囲気。
誰なんだろう。
「隆也、彼女できた?」
「そうなの?そういえば、最近バス一緒にならないね。」
隆也に彼女…
考えたことはなかったけれど、彼女がいてもおかしくないもんね。
でも、なんだか心から喜べない。
応援したいと言う気持ちが湧いてこない。
胸が苦しい。
なんでだろう、この気持ち…。