最愛から2番目の恋

「早くも家名呼びか、護衛を手懐けたな。
 やはり騎士はお前の好みか?」

 え、護衛と逢い引き云々は、冗談じゃなかったの?
 まだ、ブレイクの代わりに斡旋された護衛に、色目を使っているように思われている?

 ブレイクとの誤解は説明するのも面倒で、ほっておいたのだが、これからも嫌味をチクチク言われるのは、それ以上に面倒で。


「ブレイク・パーカーの事でしたら、彼は兄弟子みたいな存在です」

「兄弟子?」

「よく年上の幼馴染みの男性を、兄のようと例える方も多いと聞きますが、わたくしには兄がちゃんと居ますから、パーカーはそんな存在ではなくて……
 やはり兄弟子ですね。
 例の護身術は彼の父から、勉学は彼の母から学んでいました。
 兄と姉、それから彼と双子の姉のテレサ、そしてわたくし、の5人で一緒に学んでいておりました」

「……テレサはお前の侍女だったな」

「ええ、5人の年齢は違いますが、一緒に学べと陛下が仰って。
 さすがに王太子となる兄には、他に学ぶことも多いので別の教師もついていて、自分だけ勉強時間が多いとよく嘆いていましたけれど。
 殿下と最愛様の出会いは、高等学苑で、と伺っておりますが。
 代々カリスレキアの王族は学校へは通わずに、全て王城の中で個人で学ぶのですよ」