最愛から2番目の恋

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 スノーデンの性癖について、揺さぶりをかけて。
 無事に10日間の休暇をもぎ取ったテリオスとケインが、ベレスフォード領のリーブス家に到着したのは、それから5日後の午後の事だった。


「ようこそおいでくださいました、ミルトン様! キーメンス様!」

 ジェイの妻のリデルは看護士をしていて、平日のこの時間なら、まだ帰宅していないだろうと思いつつ、一旦立ち寄ってみたのだが、彼女は在宅していた。


 リデルはテリオスを王太子だとは知らず、結婚式で挨拶をした際に名乗ったマーカス・ミルトンだと信じている。
 ミルトンはテリオスやジェイとは同級で、学院で
「伯爵家のジェレマイアが殿下の取り巻きになれるのなら、俺だって」と突撃してきたが、高位貴族しか認めないムカつくあの馬鹿こと、従兄弟のゴードンに瞬殺された伯爵家のお調子者なのだが。

 学生時代、周囲の同級生達に全然興味のなかったジェイは、ミルトンが実在しているのに気付かず、彼の名を名乗ったテリオスに
「よく架空の名前と設定がすらすら出てきますね、口から出任せが自然に出てくるのはさすがです」と変な感心をされた。