最愛から2番目の恋

 使いに丁寧な物腰の女性を用いた事。
 余裕を見て、1時間前には先触れを送る事。


 これらからはっきり分かるのは。
 宰相クイーネには、今はお飾り妃と敵対する意思は無いと言うことだ。


「承知しました。
 宰相殿に支障さえ無いのであれば、直ぐに来てただいても構いません。
 思わぬ来訪者に疲れてしまい、面倒な話は早めに片付けたい、と忘れずにお伝えして」


 ◇◇◇


 クイーネの使いが部屋を出て、10分後に宰相本人が訪れたが、彼は1人ではなく近衛の人間を伴っていた。


「お疲れのところ、お時間を取っていただき、恐悦至極……」

「……お伝えしたように、わたくしは疲れています。 
 挨拶は抜きにして、始めてくださる?」

「……クラシオン殿下と最愛様がいらっしゃったとお聞きして。
 ご無礼があったか、と……
 今後はこのような事があってはならないと肝に命じております。
 明日にはこの近衛隊長リーヴァと相談の上で、妃殿下の専属護衛を常に部屋前に立たせる事を決めておりましたが。
 妃殿下におかれましては、護衛について何か御希望がございましたら、ぜひお聞かせいただきたく」