他の人とは違う愛称で、彼に呼んで貰えるだけで。
他の人には許さない愛称で、彼を呼ばせて貰えるだけで。
たったそれだけの事なのに、心がほんのり暖かくなる。
けれど、人前では呼ばない。
2人だけの時限定だ。
恋を知らない誰かに、こいつら馬鹿だろう、と思われたくないからだ。
◇◇◇
翌日の天気は、快晴だった。
結構ですと固辞したのだが、クラシオンが見送ると言い張るので仕方なく、だったのに。
彼はテリオスに余計なひと言を言っていた。
「ガートルードは、俺の最愛から2番目の女だった。
絶対に幸せにしてやってくれ」
「は?……へぇ、随分と面白い事を言うね」
偉そうに言われた方のテリオスが例の嗤いを浮かべて、内心では気にくわない時に口にしていた『面白いね』を言い出したので、ガートルードは慌てて2人の間に割り込んだ。
怒るテリオスの代わりに、夫と呼んでいた馬鹿野郎に。
右手のみだったが、例の爪を立てるポーズで、がおー、と威嚇した。
他の人には許さない愛称で、彼を呼ばせて貰えるだけで。
たったそれだけの事なのに、心がほんのり暖かくなる。
けれど、人前では呼ばない。
2人だけの時限定だ。
恋を知らない誰かに、こいつら馬鹿だろう、と思われたくないからだ。
◇◇◇
翌日の天気は、快晴だった。
結構ですと固辞したのだが、クラシオンが見送ると言い張るので仕方なく、だったのに。
彼はテリオスに余計なひと言を言っていた。
「ガートルードは、俺の最愛から2番目の女だった。
絶対に幸せにしてやってくれ」
「は?……へぇ、随分と面白い事を言うね」
偉そうに言われた方のテリオスが例の嗤いを浮かべて、内心では気にくわない時に口にしていた『面白いね』を言い出したので、ガートルードは慌てて2人の間に割り込んだ。
怒るテリオスの代わりに、夫と呼んでいた馬鹿野郎に。
右手のみだったが、例の爪を立てるポーズで、がおー、と威嚇した。



