ガートルードは「この場で1番地位が高いのは、わたくし」と今は亡き宰相に言ったのだ。
だったら、この場できちんと責任を果たし、彼の代わりにリーヴァと共に指揮を取らなくてはならない。
それが彼への餞になる。
本当はテリオスには心配ないと言われたけれど、クイーネの死を聞いた今では、早くカリスレキアの両親の無事な姿が見たかった。
いつもは気を張って、それらしく見せている彼女も、こんな時は気弱になる。
それでも優先すべきは、サレンディラ公女の火傷だ。
出来ることなら、姉の伝手で『癒し手』を頼ろう、と公爵に相談してみる。
それ故、ヴァルチ公爵の都合を聞こうと、父の遺体に付くことを固辞したアレッサンドラを使いに出した。
「ガーティ!」
背後から幼い頃の愛称を呼ばれて、ガートルードが振り向いた先には。
髪を乱し、汚れもそのままの父カリスレキア国王と、その父から心持ち控えているテリオスと例の見知らぬ騎士が立っていた。
多分、この騎士がテリオスが言うケインなのだろう。
「良かった、テ、……ミルトンからお前が無事だと聞いたが、ちゃんと自分で確認しないわけには……」
「お父様も、よくぞご無事で! お母様もご一緒なのですね!」
「あぁ、このキーメンスとブレイクの動きが早くて、直ぐ様出口まで連れて行かれたわ。
アンジェは霊廟から出る際に、足を挫いてな。
手当ての後は、お前を探しに行くと言い張るのを宥めて、本邸の方で休ませていて、今はブレイクが付き添っているから心配しなくてもいい。
……あの時、お前を探しにも行けずに、先に助けられるのが悔しくて。
だが、この……ミルトンが……必ず助けるから、外に出られる内に先に出てくれと言うから」
だったら、この場できちんと責任を果たし、彼の代わりにリーヴァと共に指揮を取らなくてはならない。
それが彼への餞になる。
本当はテリオスには心配ないと言われたけれど、クイーネの死を聞いた今では、早くカリスレキアの両親の無事な姿が見たかった。
いつもは気を張って、それらしく見せている彼女も、こんな時は気弱になる。
それでも優先すべきは、サレンディラ公女の火傷だ。
出来ることなら、姉の伝手で『癒し手』を頼ろう、と公爵に相談してみる。
それ故、ヴァルチ公爵の都合を聞こうと、父の遺体に付くことを固辞したアレッサンドラを使いに出した。
「ガーティ!」
背後から幼い頃の愛称を呼ばれて、ガートルードが振り向いた先には。
髪を乱し、汚れもそのままの父カリスレキア国王と、その父から心持ち控えているテリオスと例の見知らぬ騎士が立っていた。
多分、この騎士がテリオスが言うケインなのだろう。
「良かった、テ、……ミルトンからお前が無事だと聞いたが、ちゃんと自分で確認しないわけには……」
「お父様も、よくぞご無事で! お母様もご一緒なのですね!」
「あぁ、このキーメンスとブレイクの動きが早くて、直ぐ様出口まで連れて行かれたわ。
アンジェは霊廟から出る際に、足を挫いてな。
手当ての後は、お前を探しに行くと言い張るのを宥めて、本邸の方で休ませていて、今はブレイクが付き添っているから心配しなくてもいい。
……あの時、お前を探しにも行けずに、先に助けられるのが悔しくて。
だが、この……ミルトンが……必ず助けるから、外に出られる内に先に出てくれと言うから」



