最愛から2番目の恋

 外に出た後は、さすがに担架で運ばれるのは断った。
 ここまで運んでくれた従者達が、再び現場に戻って行くのを見送った後、テレサに手を引かれ、ガートルードは自力で歩き出した。

 テレサはテリオスが血を拭ってくれた、ガートルードの頬の切り傷を心配して、先ずはそれを、と急拵えで設置された医療本部へ連れていきたいようだ。
 他にも倒れたときに捻ったのか右足首が歩く度に痛むが、我慢出来ない程ではない。
 今夜にでも診て貰えたら充分だと考えていた。


 レオニード家本邸の敷地内では、多くの人が座り込んだり、横たわっていた。
 その間を救助隊や医療従事者、王城から同行してきた役人、従者、女官など、様々な人々が行き交っていた。

 ざっと見渡しただけだが、ガートルードと同列に居た、つまり最前列に居た王家の重鎮達の姿は、何処にも見当たらない。