最愛から2番目の恋

「それは、俺だけじゃなくて、宰相もこの国の将来を案じていて。
 お前との婚姻を進めたのはクイーネで、国内で番だの何だのは、もう止めて。
 他国と血の繋がりを持って、新しい時代を始めるべきだと」

「その割に、あの『失礼ながら、おかれましては男』は、わたしに護衛騎士を斡旋しようとしてましたよ?」

 腹立ちから、クイーネの慇懃な口癖を揶揄してガードルートが文句を言えば。
 それを聞いたクラシオンが笑った。
 さっきの暗い嗤いではなく、本当に可笑しそうにだ。


「王太子妃殿下を試してみた、と言っていた。
 パーカーを忘れて、次の男に行くようなら、貴方でもいけます、ってよ」

「は? 試した?
あの男には侮られているなとは思っていましたけれど、やっぱり、でしたね。
 でも、殿下には既に御子がお出来になった。
 側妃は同系ではないのですから、遺伝は恐れなくてもよろしいでしょう?」


 マリツァとの子供の話になった途端に、笑っていたクラシオンの表情が曇った。