最愛から2番目の恋

 遅効性の毒を盛られたかも知れないと疑われる、王妃の最期の姿を見たのは、医療関係者以外は陛下と殿下と宰相だけ……
 

「俺の先祖は番を利用した……
 裏切り者のレオニードは、神虫獣達から呪われているんだろうな。 
 親父は呪いを恐れて、ガレンツァに行くことを拒否した。
 俺はこのティグルーの庭で亡霊達に、呪いたければ呪え、と話しかけていたんだ」


 レオニードとヴァルチ両家の結婚を同系交配、と言い捨てたクラシオンは皮肉げに嗤っていた。
 不確かなものを信じないガートルードは、呪いや亡霊など恐れないが。
 クラシオンの投げやりな感じの方が、病んでいるように見えて怖い。


「マリツァを番だと広めたのは、ヴァルチの伯父ステファノの末娘を娶らされそうになったからだ。
 16の俺に、当時4歳の従妹サレンディラを薦めてきた。
 直接の血の繋がりはないから、婚約だけでもしておけ、と言われたが、もうヴァルチとの婚姻はこりごりだった。
 それで好きだと何度も言ってきたマリツァを俺は……
 女を平気で利用するブロディアスの再来の俺は、彼女の気持ちを利用して、番だとして……」