眠り王子と夢中の恋。




「そうだ。今日は美夜に提案があるんだ」

「?」



すると、玲音は私をもっとこっちへ、と自分の方へ寄せた。

と思うと、スッと手を差し出す。



「へ……」

「手、握って」

「え、あぅ、その……」



緊張して固まる私を見て、玲音は一瞬驚いた後に手を差し出したまま空いている手でクシャリと髪をかき上げた。



「そんなに緊張するなって。こっちが照れるし」

「……?すみません」



照れる?玲音も緊張しているのだろうか。