「ああ、驚かせたよな。
ここは城の中の一室で、これからこっちにくる時はベッドで起きられるよう設定したんだ」
玲音は、そんな事もできるのか。
「この部屋も、美夜専用にした。
好きに使って大丈夫だよ」
「……ありがとうございます」
見回すと、部屋の綺麗さに驚いた。
ベッドには天蓋が付いていて、
毛布も触り心地がいい。
本棚には、私の好みの海外文学が詰まっている。
クローゼットはものすごく大きい。
床にはフカフカのクッションとミニテーブル。
カーテンが開いた窓からは、星空が見える。
まるでどこかの国の姫になったような感じだ。



