眠り王子と夢中の恋。






「おはよう、美夜」



今日も、玲音はそう言って微笑む。



「……おはようございます」



いつも現実では夜なのに、と少し違和感がある。
でもなんだか特別感があっていいと思っている。

体を起こすと、いつもと違う光景に目を疑った。



「……?」



毎回ここにくる時は、目覚めると必ず
ホールの床に転がっている。

なのに、今日はある部屋のベッドに寝ていたのだ。