「美夜が一番仲が良かった、幼なじみで同い年の男子。それが、『如月玲音』なんだけど」

……ズキンっ。

その時、タイミングが良いのか悪いのか頭に痛みが走った。

『何があっても守り抜く』

この声は、玲音なの……?

あの記憶は、誰のものなの?

私たちは前に、現実で同じ時を過ごしたの?

幼なじみと言うほど仲が良かったの?

ああ、分からない。分からないよ……。

その後のことはよく覚えていない。

小春に何か言われて、促されるようにスタバを出て家に送ってもらったような。

──玲音、あなたは。
どうして夢の世界にいるの?