あれから数日経った。

私は玲音に連れられ、『城』の中のある場所に来ている。

色とりどりの薔薇が咲き乱れ、中央にある噴水は月の光に反射してキラキラと光っている……

「ここが、庭園……」
 
思わず目を見張ってしまう。

朝や昼間だと華やかさがあるのに、暗いとこんなにも静かなんだ。

「夜だと雰囲気が変わるんですね」

「ああ、俺はあまり来たことがなかったんだけど美夜と行ったら楽しそうだと思ったんだ。
でも本当に綺麗な場所だよな」

今日は玲音の提案でここでティータイムをするのだけれど、あまりの綺麗さに見惚れてしまいそう。