眠り王子と夢中の恋。

「明日、友達のままでいましょうと言ってみます!」

すると、玲音は安堵したような顔をし、いつものようにフワリと笑った。

「よかった」

「何がですか?」

「美夜はすぐに流されるからな」

「またバカにして」

今度はクスクスと笑っている。

「悪いやつに取られないように気をつけろよ?」
 
「……?もちろんです」

「ははっ。いい子だ」

言いながらこっちに手を伸ばしたかと思うと、不意に頭にポンポンと乗せた。

びっくりしすぎて、息が止まりそうになった。