眠り王子と夢中の恋。

悶々と考えていると扉がノックされ、玲音が顔を出した。

「いたんだ。美夜、来てたなら言いなよ」

「あ……ごめんなさい」

なんだか玲音の顔を見ることができなくて、目を逸らす。

「何か悩んでるみたいだけど、どうしたの?
よかったら話聞くけど」

そう言って、玲音は私の隣に腰を下ろした。

私は一瞬言うべきか迷ったけれど、口を開く。

玲音は、いつも通り親身になって聞いてくれるはず。

「あの……今日、告白されまして、」

「告白って、男から……?」

「それ以外何があるんですか」

ふと玲音の顔を見ると、笑いもせず少し張り詰めた顔をしていた。

あれ、まずかっただろうか?