眠り王子と夢中の恋。

あぁ、私、今どういう顔をしてるんだろう。

「明日の休み時間にここに来て、返事聞かせて」

そう言って空き教室を出ていく朝霧くん。

私は力が抜けてその場に座り込んでしまう。

「私……どうしたんだろう」

静かな空き教室に私の声が少し響いて消えていく。

私は動くことができず、じっとうずくまった。

結局休み時間の終わりを告げる鐘が鳴るまで、その場を離れることができなかった。