「なんていうか、からかいたくなるよな。
うんうん分かる」

「一人で納得しないでください!」

クスクスと笑う玲音。

私、夢の世界にきて毎回一度は必ずからかわれている気がする。

「ああ、いいなー。
美夜は現実で過ごせるんだもんな」

笑い終わった後、突然玲音が呟いた。

「現実は楽しそうだよな。友達もいて、みんなで話して。どこかに遊びに行ったりもするしな」

「……でも、玲音は現実にいた時があったんでしょう?」

「まぁな。でもほとんど覚えていないから意味ない。あーあ、美夜と現実でも過ごしたいな」

「私もです」