雪くんは、まだ足りない。


青髪さんのもっと後ろ。


フロアは黒で統一されており物々しい雰囲気を醸し出していた。


エレベーターの方へ駆け足でやってきたのは…。




「勇くん…?」


「昨日ぶり!遊馬が連れてきたんだ」




昨日遊馬くんと一緒に大変な目にあっている時に助けてくれた勇くんが居る。


そして勇くんのまた後ろから2人が顔を出す。




「この子が遊馬の女?…こういうのが趣味なんだ」




金髪の男の人がわたしのことを下から上までじっくり見ながら言う。




「可愛らしくていい子っぽいじゃん、俺好きかも」




そう言いながらわたしの方に手を伸ばすのは、緩くパーマをかけた黒髪の男の人。