雪くんは、まだ足りない。


「おはよう!…じゃなくて!!なに今の!!なんでこの前まで避けに避けまくってた人と手繋いで登校してるの!!」




涼乃ちゃん…興奮しすぎ…!


わたしが圧倒的されていると後ろから伽耶ちゃんがひょこっと顔を出して。




「涼乃、蘭困ってるから」




助け舟を出してくれた。


両手を合わせて伽耶ちゃんに感謝を伝える。




「だって、手繋いでくるなんて…!!何があったかしっかり聞かせて!!」


「う、うん…」




予鈴が鳴り「絶対だよ!」って言って席へ戻っていく涼乃ちゃんと伽耶ちゃん。


やっと落ち着けるよー…。


だけど胸はドキドキ鳴ったまま。
今日は1日、大変な日になりそう。