雪くんは、まだ足りない。



「ご馳走様でした、美味しかったです」


「いいえーっ、またいつでも」




いつでも来られたらわたしが困ります…。


わたしと遊馬くんは朝ごはんを食べ終わって、揃って玄関へ向かい靴を履く。




「いっきてまーす」


「はい、行ってらっしゃい」




いつもは玄関まで来ないのに遊馬くんがいるからか、お見送りしてくれた。


玄関の扉が閉まり…遊馬くんと2人きり。


…空気が重い!!
昨日のこともあるし…何話していいかわからん!!


さっさと学校行っちゃお…。




「夜寝れた?」


「へ?…あ、うん寝れたよ」


「よかった」




駅に向かう途中、そう言ってくれた遊馬くんの隣を歩くのはすごく新鮮。