雪くんは、まだ足りない。


だって全然…昨日聞いた声と違いすぎて。
声だけで誰かを殺めてしまいそう…。




「可愛い」


「え?」


「パジャマ姿、可愛いね」


「!?!?」




言われてやっと気づく。


そう言えば起きてすぐ出てきたから、パジャマ出し顔もめちゃめちゃ髪の毛なんて寝癖だらけだ!


最悪すぎるっ!!


わたしは急いで自分の部屋に戻って着替えや今日の授業で使うもの、身なりを整えて洗面台に向かう。


いつもより丁寧に髪の毛をセットする自分がいる。
可愛くしなきゃって…思ってしまう。


準備を終わらせて洗面台から出るとリビングから楽しそうな声が聞こえそっちへと行く。