雪くんは、まだ足りない。


気持ち悪い…っ。


振りほどこうと暴れてみるけどビクともしない。


1人の男の人がわたしの目の前にしゃがみ込む。




「へー…適当に声掛けわりには可愛い子捕まえられた」


「マジじゃん!え、高校生?ちょー可愛いっ」




目の前の男はわたしの顎を掴んで顔を上げさせる。


みんな大学生くらいの若い男の人。
煙草の匂いが鼻をつく。


なにこの人たち…わたし騙されたってこと?




「や、やだ…っ」


「その声ちょーいいな、もっと言え」




服の裾から冷たい手が侵入してくる。


嫌な汗が流れる。




「誰かっ……んん!!」


「騒ぐなよっ」