雪くんは、まだ足りない。


なにこの気持ち…。




「それで?蘭は何か聞いてないの?」


「へ!?なんでわたし!?」


「だって最近、今日遊馬くん来てないねーって言うと複雑な顔してるから」


「……な、なんにもない…よ…」


「何今の間!!何があるなら言って!聞きたいから!!」




涼乃ちゃんがわたしに顔を寄せる。


何もないよ!と、言いたかったけど涼乃ちゃんの勢いに負けていろいろを話した。


すると涼乃ちゃんは頬を染めて。




「きゃー!なにそれー!もう完全に蘭のこと狙ってるじゃーん!!」


「…いたっ!」




背中をバシッと叩かれて痛い。


狙ってるってどういうこと…?