雪くんは、まだ足りない。


こうやってこの人はいくつもの女性を…!!


わたしは騙されないからっ!


キッと睨んでみるけど




「何それ、誘ってる?」




全く効きませんでした…。


でも…でももうすぐドラマが終わる時間なはず…!
もうちょっと耐えれば…!


と思っていると膝に置いていた手に遊馬くんが自分の手を重ねてくる。




「ちょっと!」


「しー」




人差し指を口元で当ててまた意地悪く笑っている遊馬くんから目が離せない。


お母さん達はきっとテレビに夢中でわたし達のことなんか見ていない。


だから余計遊馬くんの思い通り。


重なっていた手はいつしかわたしの手の甲を人差し指でつーっとなぞっていく。