雪くんは、まだ足りない。


真横から聞こえた低い声にびっくりして後ずさる。


そこに居たのは優しく微笑む遊馬くん。


え、え、遊馬くん!?
なんでここに…もしかしてわたしの後をつけて!?


やっぱりこの人やばい人だ…!!


みんなの前で殺すとか言ってたし…!!!!




「あら、雪帰ってきたの?」


「ん、ただいま母さん」




ゆきちゃんのお母さんと遊馬くんがまるで家族のような挨拶を交わす。


うん?


母さん?…今、ゆきちゃんのお母さんに向かって母さんって言った…?




「えー!!雪くん!?あらまー!こんなかっこよくなっちゃって!あの頃は女の子みたいだったのに!」


「お久しぶりです、蘭ちゃんのお母さん」




うん…?


お母さん…遊馬くんと知り合い…?
てか今…女の子みたいだったのにって………。