雪くんは、まだ足りない。


遊馬くんが来る前に帰ろう…!!




「蘭ー!遊馬くん待つんでしょ?わたし達も一緒に待ってていい?」


「ごめんっ、わたしお母さんに頼まれ事してて…今日は帰るね!」


「え!?」




机の横にかけていた鞄を肩にかけ、涼乃ちゃん伽耶ちゃんにそう言いながら駆け足で教室を出る。


廊下から昇降口までは走って駆け抜け、上履きを脱いで靴に履き替え急いで校門をくぐった。


…とりあえず、逃げ切れた…っ。


赤信号を待つ間に上がった息を整える。




「……明日からどうしよう…」




明日のことを考えると体が重い…。


神様…わたしの想像した高校生活とはかけ離れすぎているんですが、これからどうなるんでしょうか?