雪くんは、まだ足りない。


お母さんにああ言っちゃったし…少し勉強しよ。


髪の毛を乾かして自分の部屋の机に向かう。


補習ゼロで高校初めての夏休み楽しみたい!
そのためにもしっかり点数取らないと。


教科書とノートを見ながらテスト範囲を進めていく。


でも分からない問題にぶつかる。
……こういう時遊馬くんがいてくれたらな。


ちゃんと消えたら教えてもらおうかな。


…でも教えてくれるかな。
あれだけ避けちゃって…。


今度はわたしが避けられたりして…やっぱりちゃんと言えばよかった。


ごめんなさいって謝ればわかってくれたんじゃないかな、遊馬くん優しいから。


いろいろな考えが頭をぐるぐる。


……コンコン。