雪くんは、まだ足りない。


これもまた失敗。


1人で焦ってあたふたしてるから不思議そうに見つめる4人の視線でまた焦ってしまう。




「わ…わたし今日お弁当無いんだった!購買行ってくるねっ」


「わたしもパンの気分だから蘭と一緒に行こーっと。ほら、涼乃も行くよー」


「え!待って、勇くんと話したいー!」


「だめ!ほら早く!!」




カバンから財布を取りだして遊馬くんに背を向け教室を出る。


最悪だ…せっかく遊馬くん来てくれたのに……
変な態度とっちゃた。


心の中で謝りながらも今は逃げたい。
ちゃんと隠してから普通に戻るからー!!




「蘭ー?ちゃんと説明してっ」


「うう……」


「わたしたちには内緒にしなくてもいいんじゃない?」