涼乃ちゃんに隠れるように体を小さくしたけど…1歩遅かった。
一瞬だけ目が合い嬉しそうに口角をあげたのが見え、落胆とともにドキドキする。
「生徒会長に喧嘩売ってた人だ」
「ええっ、遠かったから分からなかったけどめっちゃかっこいい!」
「長髪似合いすぎでしょ…!」
遊馬くんへのお褒めの言葉が飛び交う。
少しずつ近づいてくる足音に比例してドキドキも大きくなっていく。
「ちょっと蘭!遊馬くん来てるってば!」
涼乃ちゃんの言葉にわたしは手で顔を覆った。
もうバレてるけど…
バレてるけど最後の抵抗!!
どうにかして誤魔化したい…。


