雪くんは、まだ足りない。


歩きながら話していて遊馬くんはわたしの手を引きながら前を歩いているから顔が見えない。


怒っているのか…声からはわからない。




「…うん、そうだよな。ごめん、変なこと言って」




あれ
前みたいにもっと言われると思っていた。


謝ることはあっても謝られるとは…。


遊馬くんらしくない。




「なんか遊馬くん変」


「は?」


「だって前はもっとほら…いろいろ、あったのに今日は何も言わないししてこないから」




わたしがそう言うと遊馬くんの歩みが止まる。


振り返ったその顔は怒った顔ではなくて…少し苦しそうな、そんな顔をしていた。