雪くんは、まだ足りない。


この人はほんとに……!!


でも今までそんなこと聞いてくれたことなんてないのに……どうして聞くの?




「嫌だったらいいんだけど」


「え、えっと……」




苦しくなるほどの胸の高鳴り。


なんて答えたらいいか分からない……


……ううん
ほんとはわかってる、わかってるけど言葉にして言うのが恥ずかしすぎる。


言えっこない。


…言えないなら行動で示したらどうかな。


わたしは小さく両手を広げて遊馬くんに近づいて、そっと抱きついてみた。


わわわわわわ…っ
我ながら恥ずかしいことしてる…!


もしかしてこれって言葉で言うより恥ずかしかったりする!?


そう考えると顔から火が出そうになる。