「最近、遊馬くん蘭のところ来ないねー」


「……涼乃」


「あ…ごめん!!」




授業と授業の間の10分休み。


涼乃ちゃんがぽつりと呟いた言葉にどくん、と嫌な音をたてる。


確かに…。
遊馬くんはあの日から早1週間全然会いに来てくれない。


学校で見ることはあっても話しかけられない。
わたしから話しかけるなんて…出来ずにいた。


なんで逃げちゃったんだろ…
逃げずにその場に留まって居ればよかった。




「大丈夫だよ」


「蘭なんか寂しそう?」


「へっ」


「確かに、元気ないよー?」




にやにやしながら言う涼乃ちゃんとほんとに心配そうにわたしを見つめる伽耶ちゃん。