雪くんは、まだ足りない。


わたしの言葉に微笑んで素直に頷く遊馬くんになんだか恥ずかしくなる。


そ、そんなのずるすぎる…。
探してくれてたから鼓動が速かったんだ…




「もう知らない男について行かないで」


「…へ?でも七枷先輩は知らない人じゃ」


「口答えするの?」


「そういう意味じゃ…!」


「もうだめ、許さない」




遊馬くん壁を背もたれにして座り、こちらに両手を広げて微笑んでいる…ちょっと怖い顔して。


え…?なに?
なんで座って手広げてるの?


首を傾げるわたしに右手をちょいちょいと手招きする。


恐る恐る近づいたわたしに遊馬くんは足の間を指さす。




「ここ、座って」


「!?!?」