雪くんは、まだ足りない。


次の瞬間には強く抱き締められていた。


遊馬くんの胸の中、何が何だかわからなくて抱き締められていることに気づくまで時間がかかった。


ようやく理解できた時…
遊馬くんの心臓の音がすごい速いことに気づいた。


あれ…もしかして
心配してきてくれた…?


そう思うとなんだか泣きそうになるくらい嬉しくて。
遊馬くんの背中に軽く手を回す。


と、勢いよく遊馬くんが抱き締めていた手を離して驚いた顔でわたしを見る。


どうかしたのかな…?
なんか、顔が赤い?




「遊馬くん?」


「……あんま可愛いことしないで」


「…?」


「意味わかってないのも罪すぎ。……まじで目が離せなくて困る」