雪くんは、まだ足りない。


靴から上靴に履き替えている時、階段が騒がしいことに気づく。




「七枷先輩!今日も素敵ですっ」


「晴臣くん、今日一緒に帰らない?」


「あの!連絡先教えてください!」




涼乃ちゃんと伽耶ちゃんと階段の方を見ると、さっきまで話の話題になっていた生徒会長さんが居た。


これまたたくさんの女子生徒に囲まれている。




「七枷先輩といい、遊馬くんといい…この学校はイケメンが多いねー。…まあ、勇くんが1番だけど!」


「あんだけ後ろから付いて言ってるの見ると毎回、病院の院長回診みたいだって思う」


「伽耶ちゃん!わたしもそれ思ってた!」




伽耶ちゃんと目を合わせて笑い合い、ふと女子生徒に囲まれている七枷先輩を見たら……。


…………ん?
な、なんか…こっちみてる?


今、目も合ったような?


なんて思っていると、七枷先輩はわたしから目を一切逸らさずにずんずんと歩いてくる。