「なー薫ー」
「…」
「薫ってば!!」
「うるせーな」
机に突っ伏して眠りこけてれば机をゆらされ起こされる
さっき言った発言を取り消したい
こんなやつと仲良く出来るわけない
あたしうるさいヤツ嫌いだし
「あのさ!俺も薫も制服不恰好じゃん??
だから、短ランとか長ランとか、ボンタンとか!
色々なんだけど、どれがいーって話!!
おい!寝るなって!!!」
「ちょ、うぜぇ」
すこぶる不機嫌な顔で見てみれば、気にしてねぇのか雑誌を目の前に突き出されるだけ
ほんとにばかだろ
こいつの勢いに根負けして、眠たい目で雑誌に目を通す
「これで君も一流の不良に…って、はぁ、」
「んだよ!ため息吐くなよっ!!
薫今朝の喧嘩すんげーやりずらそうだったじゃんか!
長いの気持ちわりーんだろ!
だから今も軽く折り曲げてるんだろーが!」
ギクッ
すっげーダサいとこ突っ込まれれば、無言で袖を治すしかない
こいつすごくばかだけど、観察力にはたけてるよな
「ねぇ、」
「ん?なにー?」
「あ?」
隣の席から声をかけられれば反射的に眉間にシワがよる
なんだこの茶髪パーマ
しかも眼鏡をかけてて頭が良さそうであたしの嫌いな人種
そんなあたしを見てあわあわしだたのは他でもなく司で
なんだコイツ
「やべ間違えた、
あ??何見てんだこら!」
慌ててセリフを言い換えてる
すっげぇ馬鹿じゃん
突拍子もない事で不本意だけど笑ってしまう
それはあたしだけじゃなくて、話しかけてきた茶髪パーマもだった
「ぷっ、なに?ファッションヤンキーなの?」
なんてげらげらと笑ってる
まぁあたしもそれは否定しないけど
司からは何も感じない
ただ、馬鹿な高校生男子って感じ
