「入学おめでとう
今日から君たちは…」
体育館のステージの上
誰が聞いてるか分からないのに真面目に校長が話をする
その中で、眠る人や話をする人、出ていく人…十人十色なわけで
「お前同級生だったんだな!」
「…」
「どこ中?見た事ねぇ顔だ!」
「…」
「喧嘩つえーな!」
「はぁ」
あたしは隣にいる男にしつこく話しかけられていた
かれこれ30分1人で話してる
いくら無視してもずっと語り続けて、ある意味恐怖なんだけど
意味わからない出会いをして、関わりたくないって決めたばっかなのに
よりによって、同じクラス
このテンションを相手にするって考えたら頭が痛くなる
「お前うるさい」
「おっ!やっと話した!!!
自己紹介してねぇよな!」
「興味無い」
「そんなこと言うなって!
俺は小林 司
お前はあれだよな、御影 薫だろー!」
「っなんで知って」
「なんでって」
自分の名前を聞いて、心臓が嫌な音を立てる
顔に出ないように彼の顔を見るけど、
さっきと変わらずのほほんとした顔
気づいてないのか?
「教室で名簿見た!カッケー名前だな!」
「名簿ね…お前は普通だね」
「なっ!?!普通ってひでーよ!」
ギャーギャー騒ぐ小林を無視して、バレないように安堵する
バレてはいけない秘密
あたしが女であること
そして、御影組の一人娘であること
その事実をねじ曲げてこの高校に入学した
入学早々バレてしまえば元も子もないわけなんだけど
「薫って漢字難しくね?
パッと見て読めなくてさー、
先生に教えてもらったんだよなー」
こいつに限って、そんな心配はなかったみたい
さすが偏差値の低い不良校だ
小林みたいな馬鹿が多いと助かるんだけど
「ばっかじゃねーの」
「なっ!?!笑ってんなよ!しょうがねぇだろ!助け合いじゃん!」
安心から少し声を出して笑ってしまった
ただでさえ小林の声で視線を集めたのに、あたしの笑い声で尚更注目を浴びてしまう
でも、今はそんなことどうでも良くて
こいつといればバレない気がする
直感がそう言っていた
「しょうがねーな、少しだけ宜しくしてやるよ」
今日から君たちは…」
体育館のステージの上
誰が聞いてるか分からないのに真面目に校長が話をする
その中で、眠る人や話をする人、出ていく人…十人十色なわけで
「お前同級生だったんだな!」
「…」
「どこ中?見た事ねぇ顔だ!」
「…」
「喧嘩つえーな!」
「はぁ」
あたしは隣にいる男にしつこく話しかけられていた
かれこれ30分1人で話してる
いくら無視してもずっと語り続けて、ある意味恐怖なんだけど
意味わからない出会いをして、関わりたくないって決めたばっかなのに
よりによって、同じクラス
このテンションを相手にするって考えたら頭が痛くなる
「お前うるさい」
「おっ!やっと話した!!!
自己紹介してねぇよな!」
「興味無い」
「そんなこと言うなって!
俺は小林 司
お前はあれだよな、御影 薫だろー!」
「っなんで知って」
「なんでって」
自分の名前を聞いて、心臓が嫌な音を立てる
顔に出ないように彼の顔を見るけど、
さっきと変わらずのほほんとした顔
気づいてないのか?
「教室で名簿見た!カッケー名前だな!」
「名簿ね…お前は普通だね」
「なっ!?!普通ってひでーよ!」
ギャーギャー騒ぐ小林を無視して、バレないように安堵する
バレてはいけない秘密
あたしが女であること
そして、御影組の一人娘であること
その事実をねじ曲げてこの高校に入学した
入学早々バレてしまえば元も子もないわけなんだけど
「薫って漢字難しくね?
パッと見て読めなくてさー、
先生に教えてもらったんだよなー」
こいつに限って、そんな心配はなかったみたい
さすが偏差値の低い不良校だ
小林みたいな馬鹿が多いと助かるんだけど
「ばっかじゃねーの」
「なっ!?!笑ってんなよ!しょうがねぇだろ!助け合いじゃん!」
安心から少し声を出して笑ってしまった
ただでさえ小林の声で視線を集めたのに、あたしの笑い声で尚更注目を浴びてしまう
でも、今はそんなことどうでも良くて
こいつといればバレない気がする
直感がそう言っていた
「しょうがねーな、少しだけ宜しくしてやるよ」
