妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 要求が通ったらしく、私はイフェネアお姉様の部屋でお世話になることになった。
 基本的に優しいお姉様ではあるが、ただ優しいというだけではない。貴族としての生活を学ばせてもらっている。

「この服も段々慣れてきたし……」

 貴族としての服装に、私は最初慣れていなかった。
 しかし今は、背筋を真っ直ぐにして歩くことさえできる。こういった歩き方というのも、イフェネアお姉様の指導のお陰だ。
 生活をともにすることで、貴族の令嬢というものが少しだけわかったような気がする。とにかく私は、イフェネアお姉様を見習うことによって進化しているのだ。

「……なんて、調子乗っている場合じゃないんだよね」
「まあ、そんなに深刻に考えることでもないよ?」
「エフェリアお姉様……」
「止められなかったなら、それはそれで良いくらいに思っていた方が気は楽だし。いくらお兄様方でも、多分一番軽い鞭打ちくらいまでしかしないだろうから」
「それだって問題ですよ」