妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「私もイフェネアお姉様のようになれるでしょうか?」
「私だって初めはクラリアのようだったのだから、もちろん可能よ。ただそのためには、あなた自身が努力する必要はあるけれど」

 イフェネアお姉様の言葉によって、私は気を引き締めることになった。
 今まで貴族になんてなれないと思っていたが、それは間違いだったのかもしれない。この状況になったのだから、覚悟を決めるべきなのだろう。
 イフェネアお姉様のような貴族になってみせる。私は新たな目標を見つけたのだった。

「さて、部屋のことは私からお父様やお母様、それからアドルグお兄様に伝えておくわ」
「ありがとうございます。でも、少し申し訳がないですね。こんな立派な部屋を用意して頂いたというのに」
「そんなことを気にする必要なんてないわ。そもそもあなたを一人で部屋に割り当てるなんていうことが、そもそもの間違いだもの。貴族の生活というものを教えるためには、誰がそれを見せていく必要があるというのに……」