妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 イフェネア様は、私の手を取った。
 それでよくわかった。彼女も私の味方なのだということを。
 イフェネア様は、本当に私のことを心配してくれているのだ。それで、自分の目が行き届くように、同じ部屋で暮らすことを提案してくれているのだろう。

「イフェネア様、その……」
「あら、そんな風にかしこまった呼び方をする必要はないのよ。私はあなたの姉であるのだから、ねえねとでも……」
「あ、いえ、ねえねは流石に無理です」

 イフェネア様は、私にイフェネアお姉様と呼ぶことを許してくれるようだった。
 そういうことなら、そう呼ばせてもらうことにしようか。アドルグお兄様やウェリダンお兄様のこともそう呼ばせてもらっている訳だし、イフェネアお姉様もそれに倣うとしよう。