妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 それはある意味で、ポーカーフェイスといえるのかもしれない。ただ怒ってはいても、アドルグお兄様程ではなくて安心だ。彼はあれからずっと、あの二人を絞首台に送りたくて仕方ないといった感じだったから。

「僕はわざわざ人をいたぶる趣味などは持ち合わせていませんからね。そんなことをしたら、それこそあの二人と同じです。ですからここは、ギロチンでいいでしょう。ことはあくまでも、人道的に進めるべきですね」
「いえ、それも駄目です」
「おやおや……」

 私は、ウェリダンお兄様の言葉を強く首を振って否定した。
 やはり彼は、アドルグお兄様の弟ということなのだろう。割と過激なことを人であるらしい。
 しかし、ギロチンはいくらなんでもやり過ぎだ。二人は確かに碌でもないのかもしれないが、罪に対する罰が大き過ぎる。