妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「五十年だ」
「いや、それは流石に長すぎます。十五年が妥当でしょう」

 アドルグは、ロヴェリオとマネリア嬢の処遇について話し合っていった。
 ヴェルード公爵家としては、五十年の禁固刑を望んでいる。アドルグはそう主張をしていた。
 ただ、ヴェルード公爵家がまとめた結論というものは、実の所二十年である。それをアドルグは、独断で長くしようとしている。

 しかしアドルグも、実際に五十年の求刑が下されるとは思っていない。
 彼は敢えて、長めの求刑を主張している。とりあえず初めは、大胆な主張をしておくことにしたのだ。後の意見を通りやすくするために。

「ロヴェリオ、笑わせるなよ。貴族の令息……オルディアの柔肌を汚したあの女が、十五年で日の元に戻って来るなど、許容できると思うのか? 王家として、寛大な措置を取ろうというのか? しかしそれもおかしな話だ。今回は王家の失態ともいえる出来事だ」