妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「そうだったんですか? それは問題にはならなかったのでしょうか?」
「ええ、ひどい言葉をかけられた令嬢が泣き寝入りしたのか、はたまた家の者が問題視しなかったのかはわかりませんが、とにかく二人は味を占めているようですね」

 ウェリダンお兄様から聞かされた二人の令嬢の行いというものは、ひどいものだった。
 ああいうことを常習的に繰り返しているなんて、私からすれば信じられないことである。あんなことをして、何が楽しいというのだろうか。

「まあ、この辺りで二人は痛い目に合うべきだ、ということかもしれませんね。しかし僕はもちろん、アドルグ兄上のように過激なことは言いません。絞首台など、いくらなんでも野蛮ですからね」
「あ、そうですよね……」

 ウェリダンお兄様は、どうやらかなり怒っているようだ。それでわかった。彼はどのような感情を抱いている時でも、笑みでそれを表しているのだと。