妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「……あの男に頼るというのか」
「え?」
「あ、まずい。これはアドルグお兄様の例のあれだわ」

 アドルグお兄様の言葉に、イフェネアお姉様がその表情を歪めた。
 私にもわかる。お兄様は今、本題と外れた所に反応しているのだ。まだエフェリアお姉様の婚約を、唯一受け入れていないから。

「イフェネア姉上、アドルグ兄上のことを頼めますか?」
「え? ああ、ええ、そうね。お兄様、少し席を外しましょうか?」
「何? 何故、俺が……」
「はいはい。アドルグお兄様、行きましょうね」

 ウェリダンお兄様の指示によって、イフェネアお姉様がアドルグお兄様を連れて行った。
 レフティス様のことは今、関係がない。アドルグお兄様がいたら、そのことについて色々と言うだろう。故に部屋から一旦出て行ってもらうようだ。