妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 オルディアお兄様は、基本的には寛大な人である。
 故に、あのようなことをしたマネリア嬢にも慈悲の心を持っているのだろう。
 いやもちろん、自分で言ったことも関係している可能性もある。オルディアお兄様は、彼女のことを本当に利用した所もあるのだろう。その罪悪感などがあるのかもしれない。

「仮にそうだとしても、マネリアという令嬢がやったことは重罪だ。我々貴族は、というよりもこの国に生きる者全てに言えることだが、人に手を出してはならない。いくら煽られようとも、それは変わらないことだ」
「しかしだからといって、今回のようなことで絞首台ということはないでしょう。別に僕は、彼女に罰を受けてもらいたくないという訳ではないのです」
「いや、実際の所今回は始末しておく方が都合が良いといえる。仮に何年か禁固刑になったとしても、出て来た時にまたエフェリアに加害の意思を示さない保証はない」